「座りなさい」


F.H.の駅長の家に着いたら、年老いた駅長に中に招き入れられた。
その後、二階の一室案内され、駅長のドープにそう言われた。
達は彼の言う通りに「失礼します」と言ってから腰を下ろした。
全員が座ったのを確認してから、ドープ駅長は「早速だが、」と言い咳払いを一つして言葉を続ける。


「何時出ていくのかね?」

・・・超行き成り過ぎるんですけど・・・!


早速過ぎるよ、とが思っていると同じ事を思ったらしいスコールが口を開く。


「ガーデンが動き出せば直ぐにでも出ていきます」

「目処は立っているのかね?」

「・・・いいえ。 ガーデンがどういう仕組みで動いてるのかも分かってません」

「この街から技術者を出そう。彼らなら修理や整備が出来るはずだ。 ・・・これでどうかね?」


スコールの言葉の後にドープ駅長は少しだけ考える動作を見せた後に言う。
ドープ駅長の言葉に次はスコールが考える動作を見せる。


ガーデンに部外者を入れる? 俺一人では決められないな・・・

シド学園長に、また言うしかないっぽいよね


ちらり、とスコールとでアイコンタクトを取る。
そんな二人の様子を見たドープ駅長が「君達に決定権がないのなら相談してきたまえ」と言う。
それにスコールが頷き立ち上がる。
彼に続いてが立ち上がった時、の横に未だ座ったままのリノアが「あの・・・、」と口を開く。


「どうしてそんなに追い出したがるんですか?」

何か事情があるんだろ? どうでも良いじゃないか


リノアの言葉に出来るだけ早くこの家から出てしまいたい気持ちのスコールは眉を寄せる。
ドープ駅長は自分の横に居る妻のフロー駅長に視線を向けた後、リノアに視線を向き直して言う。


「君達は武装集団だ。暴力による解決が基本だろう? 我々の主義には合わないのだ」

「私達は信じているの。話し合いで解決出来ない事はないってね。
 お互いに理解し合えれば戦いなんて必要ないでしょう?」


ドープ駅長とフロー駅長の言葉に納得が出来ないのか、リノアは少しだけ眉を潜めた。
ゼルもリノアと同じ気持ちなのか、複雑そうな表情をしている。
スコールは額に手を当て、誰にも気付かれ無いように溜め息を零した。


・・・まったく正しい。眠くなるくらい正しい


そう思いながらスコールはリノアとゼルにも立つ様に視線で促す。
二人が立った時、またドープ駅長が口を開いた、


「暴力は暴力を呼ぶ。だから君達にはここにいて欲しくないのだ」

・・・暴力、ね。言葉の暴力はありって事ですかー?駅長さーん?


が真っ先に駅長達に背を向けてスコールに視線を向ける。
彼女の視線の意を汲み取ったスコールが「ガーデンに戻るぞ」と言い退室をする。
これ以上この場に留まっても何も進まないからだ。

外に出た途端、苛々が溜まっていたのかゼルが握り拳を作りながら「スコール!言い返さないのかよ!」と言う。
それにスコールは冷静に「何処でも歓迎されるって訳にはいかないだろ?」と返す。

取り合えずガーデンへ、と思い進んでいたら悲鳴じみた声が響いた。
何事かと思い駅長の家からの帰り道の長い渡り道で立ち止まる。
が、スコールはさっさと進んでしまったので仕方なく後を追った。

階段を下りて道を渡りきった所でまた声が響いた。


「ガッガッガッガッガッガッ、ガルバディアが!

!!


ガルバディア!?

達は耳に覚えのある単語に思わず立ち止まる。
すると一人の男が前方から走って来て声を上げる。
先程の声が聞こえていたのかドープ駅長とフロー駅長も達の背後から駆けて来た。


「ドープさん、大変です! ガルバディア兵が来ます!武装しています!」

「ガルバディア? 武装?」

「きっと何かの間違いよ!」

「東の方に来たんだよ。すっごい武装をしてた」


焦った様子の男の言葉にフロー駅長は不安げに目を揺らす。
ドープは少し考えた後、「大丈夫だ、」と言う。


「大丈夫、話せば分かる。私はデリング大統領とは知り合いなのだ」

「デリング大統領、死にましたよ。ガルバディアは魔女が支配する国になっています」


が淡々とそう述べるとドープ駅長は押し黙ったが、直ぐに「きっと大丈夫だろう・・・」と呟いた。
どうだか、と思いスコールは駅長達を見る。


「大丈夫よ、魔女だってきっと理解し合えるわ。ねえ?」

・・・知るか、そんな事。 俺は自慢じゃないが何も知らない


ねえ?と、まるで自分に言ってきているようなフロー駅長の言葉にスコールは何も返さずにそう思う。
取り合えずガーデンに戻らねば、と思い歩を進めるスコール。
それに「良いのかよ、」と言いつつもゼルとリノアも続く。

渡り道を通り抜け、階段を下りようとした時に背後から「待ちなさい!」という声がかかった。
自分達が今来た方向から聞こえる声に振り返ると、其処にはフロー駅長が居た。


「此処に来るガルバディア軍はあんた達を狙ってるんだろ?」

そうかもね


フロー駅長の言葉には他人事の様に考える。
次に来る台詞が予想出来ていたからだ。


「あんた達、責任取りなさい!」

ほれ来た


予想通りの台詞に、スコールの影でこっそりと溜め息を吐く。


バトルをする事は厭わない。

だが、そういうやり方はこの人達が嫌悪するもの。

ならどうしたら良いか、先程彼らの言っていた"話し合い"で解決をしろとでも言うのか。


馬鹿馬鹿しい


そもそもガルバディア相手に話し合い自体成り立つのかが謎だ。
今はガルバディアは魔女の収める国となっている。
こんな中継地点の街を潰す事も厭わないだろう。

どーすんだろ、とが思っているとフロー駅長の背後からドープ駅長が来て「フロー」と彼女に声をかける。


「彼らに任せてはいけない。バトル抜きでは何も出来まい」

その言い方も気に入らない


ドープ駅長の言葉に先程のフロー駅長の言葉に(
バトルするのは構わないがこういう言い方をされるとな・・・)と、考えていたスコールが複雑な思いを抱く。
同じく複雑な表情をするリノアとゼルを横目で見ながらは腕を組んで駅長達の言葉を聞いていた。


「話し合えば分かるさ」

そうだといいな
そうだといいね


ドープ駅長の言葉に同時にそう思ったスコールと
そのまま去って行くドープ駅長と、おろおろとした様子でその場に残るフロー駅長。

これはガーデンへの報告は少し先延ばしになるかもしれない。

はそう思い一応自分のストックしている魔法をチェックする。
そんなの様子に気付いたスコールは「おい、」と声をかける。


「念の為、念の為ね」

「・・・アンタは結局、気にするんだな」

「スッコーだって、ほっとく気は無かっただしょー?」


はそう言いリノアとゼルを見る。
それに二人は頷きを返し、次にスコールを見る。

三人に視線を向けられたスコールは「仕方ない」と呟くと歩を進めた。





街中を通り、奥へと進んで行く。

すると、水辺に面した広場の様な所に駅長と赤い軍服を着たガルバディア兵が見えた。
恐らくこの襲撃班の指揮官を務めているのだろう、一人だけ軍服の色が上級階級の色だ。

元駅があったであろう入り口の前に居る駅長達を見つけたは取り合えず身を屈めて様子を伺う。


「・・・助けに行くのも、状況によるよね」

「・・・そうだな」


の横に身を屈めたスコールがそう返す。
彼女にそう言いつつも、スコールは考えた。


ガルバディア兵の目的がガーデンなら爺さんには関係ないはずだ。どんな話をしてるんだ?

「・・・・・・」


スコールの横で、は耳を澄ましてドープ駅長とガルバディア兵の話を聞く事に専念した。


「・・・だから、何度も言っただろう?この街にはエルオーネなんて娘は居ないんだ!」

エルオーネ!?


聞こえてきた会話の中に聞き覚えのある人物の名前が出てきた事に、スコールが目を見開く。


「街に火をつけるぞ」

「ほ、本当だ!エルオーネなんて知らん!」


必死に訴える駅長をガルバディア兵は一笑して、こう言う。


「娘がいなくても街には火をつける。イデア様の命令だからな」

「お、お願いだ、やめてくれ!」

「あんたから行くか?」


縋るように、膝をついてガルバディア兵に懇願するドープ駅長。
彼の細い老体など気にもかけず、ガルバディア兵は彼の襟を掴んで上に軽々と持ち上げた。
上手く息が出来ないのか、ドープ駅長は苦しそうにもがく。


その瞬間、


スコールの肩をぽん、と誰かが叩いた。
と、思って其方を見た時には既に其処には誰も居なかった。

既に身を起こして駆け出したは、素早くガルバディア兵に近付いて地を蹴って飛ぶ。
そしてガルバディア兵に飛び蹴りを食らわすと、その衝撃で放り投げられたドープ駅長を庇い、受身を取って膝を地に着く。

突然の乱入者にガルバディア兵は「何者だ!」と声を上げる。
駅長を地に置いたは立ちあがり、近くに駆けて来たスコール達に目配せをする。


「SeeDだ」


スコールが端的にそう述べると、ガルバディア兵は直ぐに片腕を上げて周りに居る他のガルバディア兵に合図を送る。


「おーい!SeeDが居やがるぞ! アイアン・クラッドを呼べ!」


そう言うガルバディア兵に、各々が武器を構える。
スコールは倒れて咽こんでいる駅長を一瞥すると、口を開く。


「この街のやり方に合わないけど、俺達、この方法しか知りません」

「・・・・・・」


スコールの言葉に駅長は何も返さなかったが、スコールは別に良かった。

アイアン・クラッドが来るまでの時間稼ぎか、ガルバディア兵達が襲い掛かってきた。
それを既にG.F.を準備して待っていたが迎え撃つ。


「いっくよー!シヴァ!!」


双剣をクロスさせて前に突き出すと同時に眩い光が舞う。
次の瞬間、氷柱から現れた美しき魔獣、シヴァが冷気を一気に放出する。

一気に蹴散らされたガルバディア兵にが腰に手を当てて「どーだっ!」と言い胸を張る。
其の直ぐ後に、ゴゴゴゴ、という轟音が響く。
地響きも凄く、振動を感じながらリノアが辺りを見渡して言う。


「何か来る?」

「うん、来たっぽいよーおっきいのが」


がリノアにそう返し、上を見上げる。
それに釣られた様にゼルとスコールも視線を辿って上を見ると、

ズドオオォォン!!という轟音と共に目の前に戦車の様な物が落ちてきた。

恐らくこれが、アイアン・クラッドだろう。


「デカイのが来やがったぜ!」

「確かにでかいけどさ、何か様子可笑しくない!?」

「構わない。 行くぞ! 一気に叩き潰す!」


ゼル、、スコールの順でそう言い各々また武器を構える。
直ぐにゼルとが駆け出し、拳と双剣で兵器に攻撃をする。

機械には雷を。

それを理解したスコールは今回は後方に下がってG.F.を呼び出す準備をする。

前に出た二人に銃やらミサイルやらが飛ぶが、上手くそれを避けてとゼルは攻撃を繰り出す。
だが、攻撃が当たった時の為にリノアはスコールと同じく後方で待機をしていた。
そんな彼女にスコールが声をかける。


「リノア、二人のサポートを頼む」

「うん、任せて!」


スコールにそう言われたリノアは頷いてブラスターエッジの照準を機体に定める。
ゼルとの攻撃の合間に其れを放ち、弧を描いて戻ってきたそれをまた腕に戻した。
カション、という音を聞きながらスコールは握っていた拳を解いて、魔力を放出する。


暗雲が立ち込めた空。

蛇の頭を持ち、美しく大きな翼を広げながら、雲の隙間からG.F.、ケツァクウァトルが現れた。

ケツァクウァトルは頭の先で放電を繰り返した後、巨大な落雷をX-ATM092に落とした


バリィ!と音を立てて崩れ落ちるアイアン・クラッドにが「ゼル!!」と声をかけて彼に駆け寄る。
ゼルは直ぐに「おう!」と返事をして掌を合わせての前に突き出す。
は「ちょっと失礼!」と言うとゼルの手の上に足を乗せ、一気に高く飛んだ。

空中でストックしていた魔法を放つ準備をし、双剣を真下に向けながら一気に降下をする!


「喰らえ!! サンダラ!!」


剣先を機体の本体に沈めた時に高い金属音が響く。
そこから大きな威力の雷が走り、アイアン・クラッド全体を包み込んだ。

は直ぐに飛んで下がり、双剣を回してから腰の鞘に収める。

其の瞬間、アイアン・クラッドは爆音を立てながら海へと落下していった―。

大きな水飛沫が立ったのを見てとリノアが「おおー」と声を漏らす。
そんな事をしていると、びちゃ、という水音が響いた。

「ん?」とは小首を傾げて戻りかけていた身体を反転させる。
既に背を向けていたスコールとゼルも振り返り、アイアン・クラッドが落下した辺りから誰かが這い上がってくる気配を感じていた。
何事か、とが思っていると、意外な人物が目の前に現れた。

それを目に留めた瞬間、達は瞳を丸くした。


水の中から這い上がってきたのは―――、


〜!!」

「セフィ!!」


D地区収容所で別れたセルフィ、キスティス、アーヴァインだった。
歓喜の色を露にして声を上げるセルフィにも彼女の名を呼び返す。

セルフィが姿勢を正してSeeDの敬礼をする。

それにキスティスとアーヴァンも続く。
勿論、スコールと、ゼル。そしてリノアまでもが敬礼を返した。


「良かった・・・!無事で!」

・・・本当にな、・・・無事で良かった。良かった・・・本当に・・・


嬉しそうに微笑んで言うの言葉にスコールは頷きながらそう思う。



「バラムガーデンで会おう」



以前スコールが別れ際にセルフィに言った言葉だ。

再会した場所は違えど、こうしてまた会う事が出来た。
それをスコールは酷く嬉しく思っていた。


「お帰り、セルフィ。 キスティス、アーヴァイン・・・、また会えて・・・良かった」


スコールのその言葉にセルフィ達三人は勿論、ゼルとリノアまでが瞳を丸くした。
が、はニコニコと嬉しそうに笑ったままで「ほんと、良かった!」と言ってセルフィ達に一歩近付いた。


「おかえり! 皆!!」

「ありがとう!もはんちょも・・・ただいま!」


セルフィはにっこりと嬉しそうに微笑んで言った。

余り長い時間は離れていない筈なのに、その明るい笑顔を酷く懐かしく感じた。
頷きを返すに近付き、彼女の頭に手をぽん、と置いたアーヴィンが「でさ、」と口を開く。


「ガーデンはどうなんだ?」

「(
色々あったけど・・・)ガーデンは無事だ」


アーヴァインの言葉にスコールがそう返すと、緊張した顔持ちだったセルフィ達は安堵の息を吐いた。
セルフィは「やった〜!!」と言って飛び跳ねて喜んでいるし、キスティスも両手をぱんと合わせて笑顔を見せている。
アーヴァインは嬉しそうに拳を握ったりと、各々が喜びの表現を見せた。


「お前達は・・・どうしてこんな事に?」

「スッコースッコー、報告は後に回さない?」


手を軽く振りながら言う


「だって、三人ともびっちょりでしょ?一度ガーデンに戻ってからの方が良いよ。
 それに、修理の件も学園長に報告しなきゃ」

「(
・・・それもそうだな)・・・ゼル、リノア。セルフィ達をガーデンへ案内してくれ」


二人を振り返って言うスコール。
そんな彼にリノアが「スコールはどうするの?」と問うてくる。


「俺はもう少し街の様子を見ていく。悪いが、着いてきて欲しい」

「あ、へい班長!了解でっせ!!」


可笑しい返事を返してくるにスコールは頷き、ゼルに目配せをする。
ゼルは頷き、セルフィ達を案内する為に歩を進めるが、リノアは動かなかった。

立ち止まったままのリノアにとスコールが小首を傾げていると、嬉しそうに微笑みながらリノアが口を開く。


「さっき、セルフィ達に、お帰り、会えて良かったって言ったよね」


リノアはそう言って上目遣いにスコールを見る。
スコールは彼女が何を言いたいのか分からないのか、小首を傾げたままだ。


「スコールの言葉っぽくなかったけど、でも、とっても・・・優しかった」

「(
それは・・・)そう思ったから言っただけだ。 ・・・悪かったな」


そう言うスコールに「悪くなんかないよっ!」とリノアは慌てて返す。
「だって、」と言い彼女は言葉を続けた。


「仲間の事心配だったんでしょ? 皆大切な友達だもんね!」

・・・そういう事になるか

「そういう事になるよね、スッコー」


にそう言われ、スコールは暫し固まる。
が、直ぐにに視線を向けると複雑そうな顔をする。
それにはクスリと笑みを零して「顔に書いてあるからね」と言った。


「今までは表面に出さなかっただけで、ほんとはずっと仲間の事考えてたもんね、スッコーって」

って本当にスコールの事良く見てるね」


感心された様にリノアに言われ、は視線を彷徨わせて「それはそれは・・・」と呟いて頭を掻く。
そんなの様子にリノアはぷっ、と噴出する。


「あはは、ごめんね!良いの、分かってるから!」

「・・・何をどう分かってるか説明頂きたいのですけどリノアさん?」

「言っちゃって良いのかな〜?」


悪戯っぽく笑って言うリノアには「知らないっ!」と言って顔を背ける。
そんなを可愛く思いつつ、リノアは優しげな笑みを浮かべて「、」と声をかける。


「ね、。 さっきみたいな状況になった時とかさ、心配してくれる?」

「えっ? あ、当たり前じゃん!」


突然の話題転換には焦った様に言葉を返す。
そしてにこり、と何時もの笑みを浮かべると言葉を続ける。


「そもそも、リノアは私が守るんだから。危険な目には合わせないって!
 絶対、危険からリノアを守ってあげるから、ね?」

「・・・うん。ありがとう、!」


嬉しそうに微笑んで言うリノア。
その笑みのままリノアはスコールに視線を移して「スコール、」と彼を呼ぶ。


「だからスコールは、をちゃんと見ててあげてね?」

「は?」


突然話題を振られたスコールが間の抜けた声を出す。
それに笑いながらもリノアは「ね、」と言う。


「もしがさっきみたいな状況であっても、さっきみたいになる?」

「(
さっきみたい? ・・・心配を、するという事か?・・・そんなの、)・・・さぁな。
 其の時になってみないと分からない・・・(
・・・決まってる癖にな、)」

「そうですか、そうですか」


フムフム、とわざとらしい動作で言うリノアにスコールが「何だよ、」と言うがリノアは「何でもなーい!」と言うだけだった。


魔女を狙撃する任務の時の事、覚えてるんだからね


リノアはそう思いながらその時の事を思い出す。

自分一人で魔女の下へ行こうとした時に、偶然と会って着いてきてもらった。
其の時に、シュメルケという爬虫類系の魔物に襲われた時、スコールが助けに来てくれた。


スコールはの髪を優しげに撫でて、彼女が無事な事を確認するとほっとした様子で息を吐いた。


そして、極めつけに「俺の傍に居ろ」だもんね


意外と分かりやすいんだね、スコールって。

リノアはそう思い「さて、とっ」と言って二人を見る。


「じゃあ私はガーデンに戻るから、気をつけてね!」

「リノアもね」


頷いて駆け出すリノア。
取り合えず彼女は階段の上でキスティス達が待っていてくれていたから大丈夫だろう。
そう思いはスコールを見上げた。




長くなりました、切りたくなかったので・・・!!
次はF.H.内のデートです(デート?)