ずっと悩んでいた。
レーゲンにも整理しろと言われたが、感情が分からないから整理の仕様も無かった。

マリーという少女。
確かに彼女に恋をしていた。
自分に名前をくれて、彼女と出会った事により、世界に色がついた。
マリーに会いに行けると思えば、過酷な訓練も、辛い演習も耐えられた。
マリーに会えれば、幸せという気持ちを感じる事が出来た。

初恋、だった。





『王留美からの指示で遅ればせながらガンダムミカエルのガンダムマイスターとしてきました、・ルーシェです』





ニコリと笑んで、自己紹介をした彼女。
最初こそ、こんな女の子がガンダムに乗るなんて、と思った。
しかし、戦場で彼女の活躍を目の当たりにしてから、侮れなくなった。
それと同時に、彼女が戦う事が心配になった。





「信用してないわけじゃないよ!ただ、君は女の子だから・・・心配で・・・」

「女の子は、戦っちゃいけないの? でも、私は戦いしか知らないから」





正直、こんなに小さくて、元気、極普通な少女がガンダムに乗って戦うなんて、反対だった。





「私は、普通の女の子じゃないから」

「え」

「私は、戦う事しか知らないから」

「・・・は、今までもずっと戦ってきたの?」

「戦ってきた。私は戦う事しか知らなかったから」

「家族とかの温もりは?」

「知らない。ずっと戦ってた、親なんて居なかった」

「小さい頃から、ずっと?」





彼女の背負うものは、重かった。
コズミックイラー。ファントムペイン。エクステンデッド。
そして、彼女が守る為に戦い、散った事も。
全てを聞いた。
そこからただただ、彼女を守らなくては、と思うようになった。

一人で抱え込んで、一人で戦って。

それでいいはずなんて無かった。

守りたい。彼女を。
そう思っていただけだった想いは、気付けば恋慕へ変わっていた。

彼女の傍に自分以外が寄るのは嫌だ。
自分以外と出かけたり、笑い合う彼女は、あまり見たくなかった。

ミッションで離れた時、心に穴が空いたような感覚に見舞われた。
だから、彼女に伝えたのに、





「僕は・・・僕たちは・・・、」

「え?」

「君が大切で、必要で、ずっと傍に居て欲しくって」

「・・・うん、」

「・・・つまりは、その・・・大好き、なんだ」

「・・・好き、って、愛情?」

「あ、愛・・・」

「好きだからキスした?好きだから、優しくしてくれた?」

「べ、別にそんな下心があって君に近付いた訳じゃないよ!
 ・・・、僕は兎に角君が大切なんだよ」

「私もアレルヤとハレルヤが大切だよ」

「・・・いつか、それが特別になってくれたらいいな」

「アレルヤとハレルヤは特別だよ?」





幸せに笑い合っていたはずだった。
それなのに、は徐々に離れていった。





「僕じゃあ、君の支えにはなれない?」

「え」

「・・・君が本当に見ているのって、誰なのかな」





勝手に不安になって、自己満足の言葉を投げて、彼女をきっと傷付けた。
きっとこの頃から、彼女はマリーの事を知っていた。
ハレルヤに聞いたのか、何かを言われたのか、迷っているような表情が多く見られたから。

4年後、再会は酷いものだった。

はアロウズの大型MSに乗っているし、救出をしたのは刹那。
二人の仲が急激に縮まる一方で、僕からは離れていった。





「今の彼女は情緒不安定だ。脳波にも波がありすぎる。
 ・・・きっと記憶を操作されてたんだろうな。どういう経緯かは分からんけど、4年間、アロウズに捕らえられてから、ずっと」





!僕だよ、アレルヤだ!」

「いっ・・・!いやああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

「アレルヤ!」

「いやだ・・・いやだ・・・!
 いや・・・怖い・・・!怖いの・・・!!」

・・・!ここに君を傷つける人は居ない!」

「いや!!
 やだ・・・守る・・・言っ、たのに・・・!」





「・・・ッ、刹那・・・!」

「ああ、俺だ」

「刹那、刹那、刹那だ・・・!」

「ああ。ここに居る」

「夢じゃ、なかった、」

「ああ」

「これは、ほんとうなんだ・・・!」

「ああ。夢なんかじゃない。俺もお前も、ここに居る」





「・・・は、自分は代わりだと言っていたな・・・」





は僕が触れると酷く拒絶反応を見せた。
それなのに、刹那が触れると、安心したように体を預けた。
酷く嫌だった。胸がざわざわして、直ぐにでも割って入りたかった。

ティエリアの言葉を後になって考えると、マリーの事だと分かる。





「君の事を忘れた事は、無かった」

「・・・違う、マリー・パーファシーと重ねているだけ」

「マリーはマリーで、君は君だ・・・!」

「貴方は忘れていた。だから、仕方ない」

「・・・確かに、君とマリーを重ねていたかもしれない。
 けど、もうそれも止めるんだ・・・僕はもう一度、君を知っていきたいんだ・・・」

「・・・知るなら、ずっと離れていた、マリー・パーファシーを・・・」

「君が良いんだ!」





その言葉に嘘は無かった。
好きだった。好きで好きで、今も彼女が好きだ。
新しい一面を見て、もっと好きになった。
それなのに、僕が近付くと、彼女は苦しむ。

刹那と一緒に居た方が幸せになれるのなら、とも考えた。
彼女が幸せになれるなら良いが、どうしても遣り切れない思いが残る。

それはやはり、がこんなにも、好きだから。









『総員、敵MS部隊に対して、戦術プランS43で迎撃準備』


スメラギの通信を耳にしながら、アレルヤは操縦桿を強く握った。
前方にはアロウズのMS部隊が展開している。


『敵は12機。恐らく増援が出てくるでしょうね・・・皆、油断しないで』


スメラギの言葉に各々が「了解」と返す。
今回の目的はイノベイターの機体の鹵獲。
作戦が上手くいけば、ヴェーダの在り処が分かるかもしれない。
上手く行けば良い。そうすれば、戦いが早く終わるのだから。
真っ直ぐに前を見据え、アレルヤはある決意をした。


と向き合うんだ・・・と、きちんと話をしないと・・・


やり直せるのなら、やり直したい。
君が好きだと伝えたい。
こんなにも、心の中は君でいっぱいなんだって、伝えなくちゃいけない。


刹那は前方の敵を見据えながら、オーライザーに通信をいれた。


「沙慈、ルイス・ハレヴィに会いに行くぞ」

『ああ!』


ルイス、と大切な彼女を想いながら沙慈は真っ直ぐに前を見据えた。


「ダブルオーライザー、先行して敵部隊を叩く!」


先行するダブルオーライザー。
相手もそれに習うようにGNランスを向けてくる。
戦闘が始まる中、刹那が攻撃を担う。


「彼女の機体を探せ!」


オーライザーの沙慈は索敵機能を使いながらアヘッドスマルトロンを探した。
しかし、探しても彼女の機体は中々見つからなかった。
くそ、と焦りを感じながらも沙慈は懸命に彼女の機体を探した。

ダブルオーライザーの援護に回っていたカマエル。
コクピットの中ではGN−XVを撃墜しながら瞳を鋭くさせていた。


「・・・感じる・・・捕捉した・・・!ティエリア!!」


が叫んだ直後、GNメガランチャーが放たれる。
後退して避けながら、カマエルもGNビームライフルを放つ。
駆けつけたセラヴィーがカマエルの横を通り、ガデッサに向かう。


『左右より、敵部隊の増援です!』

『やっぱりきやがったか』

『総数14です!』


フェルト、ラッセ、ミレイナの声が通信越しに響く。
プトレマイオスの左右より敵の増援がきた。
GN−XVも居るが、アヘッドの数が増えていた。


『プランD67でカマエルとアーチャーアリオスとケルディムに応戦させて!アニュー、回避行動を』

『分かりました!』


スメラギの指示通りにはカマエルを動かす。
イノベイターの捕獲はティエリアに任せておいて問題は無いだろう。
多少厳しいものがあるかもしれないが、彼自らが志願した事なので、は何もいえなかった。


『ミサイルで弾幕を張る、マリー!』

『ソーマ・ピーリスだ!』



アーチャーアリオスがGNミサイルを発射する。
アレルヤの言葉通りにミサイルで弾幕を張ったが、直後にGNアーチャーが分離する。
彼女の行動に動揺したアレルヤが焦りの声をあげる。


マリー!?


単機で敵の中へ飛び込むGNアーチャー。
援護の為にアリオスも後を追う。


『どこに居る・・・どこに居る!アンドレイ少尉!!


集中砲火避け、GNビームライフルを的確に撃ち込む。
GN−XVを撃墜するGNアーチャーに、は瞳を細めた。


「・・・ソーマ・・・」


は感じていた。
ソーマの遣り切れない思い、怒り、憎しみ、悲しみ。
アンドレイに向けてのそれにはもどこか感じるものがあった。

ケルディムはGNビットでプトレマイオス2を守りながら戦っている。
上方からの攻撃でGNスナイパーライフルUが破壊される。


『テッキセッキン!テッキセッキン!』


ロックオンは舌打ちをひとつした後、直ぐにGNビームピストルUを抜き、ハロに指示を出す。


「ハロ!GNビット、アサルトモードだ!」

『リョウカイ!リョウカイ!』


GNビットで攻撃をしながら、ケルディムもGNビームピストルUで敵を倒していく。
一気に自分を囲んでいたGN−XVを撃墜させ、ロックオンは次の敵に向かう。


「お前らをぶちのめせば、アニューがどこの誰だろうが!!」


そう叫びながら、ロックオンはGN−XVをまた一機撃墜させた。

それを見つつ、プトレマイオス2の防衛に戻ってきていたはGNメガランチャーで一気に敵部隊を倒す。
アレルヤとソーマが前に出てしまった以上、守りが薄くなったプトレマイオス2を守らなければいけない。
左側をロックオンに任せて、は右側に回った。

そこである物に気付き、瞳を見開いた。
不自然に近付いてくる隕石が二つ。
まさかと思いながらも、迫ってくるアヘッドをGNビームサーベルで切り払う。


((どけぇ!!))

((! 脳量子波!?))

! これは!?


頭に刹那と若い女性の声が響いた。
ダブルオーは別のイノベイターの機体と交戦をしているはずだった。
ルイスの乗る、アヘッドスマルトロンを探しながら。
それなのに、どうして頭に刹那の声が、

そう思っていると、物凄い速さでダブルオーが此方に向かってくる事が分かった。


「・・・これは、どうなっているの!?」


がそう思っていると真上からカマエルは攻撃をされた。
GNランスで思い切り払われ、思わず悲鳴をあげる。


きゃああああ!!

!?


ロックオンの声が響く。
直ぐに体制を立て直し、上から狙ってきたGN−XVには突っ込む。
GNビームサーベルとGNブレイドを片手に一つずつ持ち、振るう。
武器と武器がぶつかり合った瞬間、頭にまた声が響いた。


((ルイスを探す・・・!?))


戸惑うソーマの声。
刹那の沙慈を思うそれが、脳量子波で伝わったのだろうか。
しかし、どうして刹那が、
がそう思っていると、真横からまた攻撃をくらう。

考え事なんてしている場合ではない。

直ぐに頭を振って、は横から迫ったGN−XVを一突きにした。
次に迫ったアヘッドの方を見ずに、感じるままに避ける。
そのままはGNファングを放った。


「この感覚ならいける・・・ファング!!!」


一気にGN−XVとアヘッドを落とす。
そのままプトレマイオス2の上にまで来た隕石を狙おうと構えるが、


((この加速粒子!俺らの脳量子波にビンビン来るぜぇ!!!))

!!!!


頭に響いた声に、体を固くした。
この声は彼じゃない、彼じゃ、


((そうだろォ!?アレルヤ!!!))


楽しげな彼の声。
恐らく久々の戦場で楽しんでいるのだろう。
加速粒子、脳量子波、
何かが可笑しい、今の状況は。

はそう思いながら、思わず機体を進める。

ハレルヤがいる、

あそこに、ハレルヤが、


「・・・ハレルヤぁ!!!」


が思わずそう叫んだ直後、プトレマイオス2の真上まで迫っていた隕石からアヘッドが現れた。
その内の一機は、アヘッドスマルトロン。


((・・・!?))

「ハレルヤ!私・・・私は・・・!」


ハレルヤ!!!

ただ、彼だけを想った。

感情が揺らいだ為か、GNファングが上手く当たらない。
アヘッドに当たらず、其れはカマエルの下へ戻ってくる。


『隕石からモビルスーツが出てきたです!』

『そんな手、二度は食わない!ラッセ!』

『了解!ミサイル、一斉発射!』


5年前のようにはいかない!
そうとでもいうように迅速に対処をするスメラギ。
ラッセもアヘッドとアヘッドスマルトロンを狙い、ミサイルを放とうとした。

瞬間、


((やめろおおぉぉ!!!))


プトレマイオスクルーの頭に声が響いた。
静止の声。
それは明らかに、刹那と沙慈のものだった。
思わず手を止めた彼ら。

前方を見ると、宇宙に二つの光輪が描かれていた。


((ずっと待ってた・・・会いたかった・・・!))


沙慈の声が頭に響く。
それは彼女も同じだったのか、アヘッドスマルトロンの動きが止まる。


((兵器ではなく・・・破壊者でもなく・・・俺と、ガンダムは変わる・・・!))


刹那の声。
はそれを感じながら、機体を動かした。
揺らぐ心。でも、これだけはやらなくては、これだけは。

アヘッドスマルトロンへ向かうダブルオーライザー。
しかし、アヘッドがビームサーベルを抜いて阻もうとする。
させまいとカマエルが真横から体当たりをする。


((!?))

「ぅ、っぐ・・・!」

((この・・・ガンダム!))


頭に刹那とアンドレイの声が響く。
アンドレイの乗っているであろうアヘッドが、ビームサーベルを振りかざす。
まともにくらったカマエルは体制を崩し、吹き飛ぶ。


あああああっ!


体制を崩したままのカマエル。
それに追い討ちをかけるようにアヘッドが更にビームサーベルを振りかぶる。


((とどめだ!ガンダム!!))

((させる訳ねぇだろうが!!!))


真横から物凄い速さで突っ込んできたのは、アリオスだった。
勢いのままのアリオスの蹴りをくらい、アヘッドは吹き飛ぶ。
そのままカマエルを掴んだまま、アリオスは動き出す。


「・・・ハレルヤ・・・?」










『あ、あの光は?』

『粒子放出量が、通常の7倍を示しているです!』

『あれが、ツインドライブの?』

『ダブルオーの光・・・』

『聞こえたわ刹那・・・貴方の声が・・・貴方の思いが・・・』


プトレマイオス2の中で宇宙に描かれた光輪を見ながらトレミークルーたちが口々に零した。

沙慈はルイスに呼びかけ続けた。


「ルイス・・・ルイス!

『・・・沙、慈?』

「そうだよ!僕だ!沙慈・クロスロードだ!」


ルイス!!!!

沙慈が叫んだ直後、ダブルオーライザーから放たれる粒子が眩く輝いた。






気付けば二人で地球を見下ろしていた。
5年前、二人で宇宙に上がって見た時と変わらず、二人の眼下には美しい地球があった。


『きれいだ』


沙慈がそう呟く。


『5年前も、こうやって2人で地球を見たよね。
 あの時僕は、この青い地球を見て、宇宙で働こうって決めたんだ』


穏やかな表情で、沙慈は続ける。
この景色を見ながら、働きたい。
地球も、宇宙も好きだから。


『そしていつか、この景色をもう一度君と見ようと・・・そう思ったんだ』

『・・・もう、会わないと決めていたのに・・・』

『・・・でも、僕たちはこうして出会えた』


沙慈はルイスに向き直り、前を向く彼女を見つめた。


『ずっと待っていたんだ、君を!この宇宙で・・・!』


ルイスは何も答えなかった。
沙慈はゆっくりと彼女へ手を伸ばす。


『戻ろう、ルイス、。あの頃へ・・・。何もかも穏やかだった、あの日常へ・・・』


沙慈の言葉に、彼女は僅かに体を強張らせた。
拳を強く握り、彼女は視線を地球から外した。


『できない・・・』

『・・・どうして?僕の声を聞いただろう?
 僕はソレスタルビーイングじゃない、ただ巻き込まれてあそこに・・・!』

『そういう・・・事じゃない』

『だったら・・・!』


沙慈が尚も説得を続けようとした直後、ルイスが彼に向けて銃を向けた。
銃口を向けられた沙慈は、短い声をあげた後、悲しげに瞳を細めた。


『・・・統一世界、恒久和平を実現する為、私はこの身を捧げたの。
 世界を乱すソレスタルビーイングを倒す為・・・そして、ママとパパの仇を!』

『ルイス・・・』


それでも沙慈は彼女に一歩近付く。
それを拒むように、銃を突きつけてルイスは「邪魔しないで!」と声を張る。


『もし邪魔をするなら・・・貴方を撃つ・・・!』

『・・・おかしいよ・・・おかしいよ! 君はそんな女の子じゃなかった!』


沙慈の叫びにルイスは瞳を細める。


『何が君を変えたんだ?』

『・・・自分で変わったのよ・・・自分の意思で・・・!』

『それは嘘だよ!』


沙慈の言葉に、ルイスが瞳を大きくする。
彼は真っ直ぐに彼女を見詰め、言葉を続ける


『僕は知ってる、ルイスの事!優しい女の子だって事!』

『・・・・・・』

『宇宙に行く為、一生懸命勉強した事も!』

『・・・・・・・・・』

『我が儘を言って、相手の気を引こうとする不器用なところも!』

『・・・・・・・・・・・・』

『本当は、寂しがりやだって事も・・・』


そこで、ルイスの銃を持つ手が震えた。
沙慈は優しげに瞳を細め、彼女にまた歩み寄った。


『僕は、知ってるんだ』


ずっと、君と一緒に居たから。
ずっと、君を想っていたから。
ずっと、君と居たいから。

沙慈はゆっくりと彼女の手に自分の手を重ねた。
そして、銃が降ろされる。


『沙慈・・・』


不安げに瞳を揺らすルイス。
そんな彼女を安心させるように、沙慈は優しく微笑んで、抱き締めた。


『ルイス・・・』


まるで大丈夫だと言っているような優しい声。
懐かしい彼の優しさに触れ、ルイスの心が揺らぐ。


『わ、私は・・・』


沙慈への想い。
両親を失った悲しみ、失った自分の左腕。
ガンダムが殺した。
ガンダムが奪った。
ガンダムが助けてくれた。
沙慈が呼んでいる。
戻れるなら戻りたい。
ガンダムが憎い。
が助けてくれた。
沙慈が、


私はああああああああ!!!!!!!



気付けば隣に沙慈は居らず、アヘッドのコクピットの中に居た。
ルイスは突如不安に襲われ、辺りを見回す。
無意識の内に沙慈を探す。
こんな狭いコクピットに、居るわけが無いのに。


ルイス!!


沙慈の声が響く。
しかし、直後にアンドレイのアヘッドが迫った。


『准尉を放せ!』


アヘッドの攻撃を避け、ダブルオーライザーが距離を取る。
それをビームライフルで追撃しながらアンドレイは叫ぶ。


『奇怪な幻術で准尉を惑わして!』


だんだんとアヘッドスマルトロンとの距離が開いていく。
刹那は舌打ちをし、操縦桿を強く握った。




KYアンちゃんw